本日は、
「中学受験は算数で決まる!」西村則康著 青春出版社 2016年発行
を読んだのでご紹介します。
本書は大ヒットした「中学受験は親が9割」の著者・西村則康氏の本です。
自分のような中学受験初心者には大変参考になりました。
「はじめに」で
実際、受験者の点数を見ると、そのばらつき具合が一番大きい科目は算数です。つまり算数で高得点が取れれば、合格可能性が非常に高くなるのです。
「中学受験は算数で決まる!」西村則康著
算数が得意だと思わせたら受験はほぼ成功、と「算数の重要性」を説いています。
1章では「算数の成績がグンとアップする塾の使い方」を解説していますが、
最初に「進学塾に通う前に必ずすべきこと」
を紹介しています。
具体的に言えば、計算力をつけておくことをおすすめしていて、先取り学習は効果がない。むしろマイナスとまで言っています。
受験のテクニックは進学塾で身につけられるので、まずは基礎をしっかり身につけてということですね
また、同章では
「復習」と「テスト直し」を最優先させる
こともお勧めしています。これはSAPIXと同じ考え方ですね
その他、
「中学受験は家族全員で支えてあげるもの」では親の役割について書かれています。
かいつまむと
・親は教える必要はない。サポート・聞き役に徹しろ
・特に父親は中途半端だったら教えない・何もしないほうがマシ
とまで書いています(汗)
2章「算数を得点源にできる子は”この方法を知っている”」では
”小学校の算数を方程式で解いてはいけない”と、知っている人には常識でも、初心者向けにきちんと伝えてくれています。
算数と数学の違いについても
また、
算数の勉強は頭をよくするための訓練です。(中略)算数で鍛えられるのはゼロから何かを想像する、発見する能力ではなく、頭の引き出しにあるものを目的に合わせて取り出し、組み立てる能力です。
「中学受験は算数で決まる!」西村則康著
と、算数を学ぶ意義を教えてくれています。
その他、親世代は知らない算数の解き方を具体的に教えてくれます。
この辺は本当に知りませんでした。たしかに連立方程式使いたくなりますね。これを親が子供に教えるのはちょっと難しそうです。
3章「受験直前!最後に笑うための算数実戦対策」では、
「5分考えてわからない問題はあきらめる」「算数の10点も理科の10点も同じ」といった合格するための実戦的なテクニックから
「6年生でも計算練習は続ける」といった、普段の勉強法まで紹介してくれています。
4章「子供は算数の”ここ”で必ずつまずく」では、公式ではなく、考え方を理解することが大事だということを説いています。
5章「まだ遅くない!ミスを減らす基礎固めの方法」ではより具体的な算数の基本的な考え方を紹介してくれています。
と、算数の重要性を知れるだけではなく、親のすべきことも知れる良書です。
おすすめです!
ほめてばかりだと気持ち悪いので、一応ケチもつけておくと、P143の「おわりに」のページの右上が「はじめに」と誤植がありました。